ヤンチャン第一部・完(消化不良)
ヤンチャンバトロワ第一部完……ということでずいぶん間が空いてしまいましたがお久しぶりでございます。第二部がどうなるかが不安、というか幻の第二部にならなければいいんですが。スラムダンクみたいに。
読み終えては、金かけた二次創作だなというのが率直な感想。高見広春の名前がついてるからオフィシャルとして見るしかないんだけど、今さらこれやる必要あったか?と疑問に思わずにはいられない。百歩譲ってはるかレズ→委員長に恋心という設定がもともと高見さんの脳内にあったとして、今このタイミングで後出しする必要性がどこにあるんだろうと。完全に推測で言いますが、おそらくあの連載を真面目に読んでいたのはリアルタイムで原作に触れていた元ファンだけだろう。だとしたらなおさら今の彼らに届くようなものを作るべきだったと思う。富野由悠季が、ガンダムと共に青春を過ごした少年たちに、後年、逆襲のシャアを贈ったように。多分に中二病的要素が入っているのは否めないが、大人になってから読むとまた違った解釈や感慨を持つことができる作品ではあると思うから。
具体的には3Bの生徒の親目線とか、三村の叔父関連とか……。三村叔父周辺は第二部以降でもしかしたら使われる可能性はあるかもしれない。高見さん三村好きだからね。しかしこうなってくると今のヤンチャン読者層からの支持が得られないことは確実だ。エロと馬鹿でできてるような雑誌だからな。「いびつ」みたいなゆるい雰囲気エロ漫画が人気だというところを見ても。
いつかの日記でも少し書いたけど、もし高見さんが本当に書きたくて始めた企画だったんだとしたら、小説の形で出すべきだった。商業ラインに載せなくても今ならいくらでも発表の場はあるんだし。ファンにあの頃と同じ熱量を持って迎えてもらうのは無理だとしても、そういうのならきっと喜んで受け止めてたんじゃないかなあと思う。アプローチの仕方からそういった情熱とか気持ちは感じられなかったし、実際作品を読んでもその思いは変わりませんでした。それがとても残念でした。