ヤンチャン第二話
第一話を読み終えた段階で頭をよぎったことだけど、これは『完全新作』じゃないだろう。灯台組を掘り下げて描くのはいいけど、それならそれでちゃんと『灯台組の真実』て謳った方がよかったと思う。詐欺とまでは言わないけど、あのコピーで高見広春の新作が読めると思って買った人間はちょっと騙された気になるかもよ。逆に『灯台組の話なら読みたい』って思ったかもしれないファン層も取りこぼしてる可能性もある。
ただそう(灯台組の話だと)打ち出しても元々の原作ファンを全部取り込めたかは怪しいところだ。出版から十年以上経ってるし、リアルタイムでファンだった人間はそこそこいい歳になってるはずで、わざわざ買ってまで読もうとする人間がはたしてどれくらいいるのか……。せいぜい会社の行き帰りにコンビニで立ち読みする程度じゃないか? 編集部が一体どの層をターゲットにしてこの企画を立てたのか知りたい。企画ありきだったのか高見さんからのアプローチだったのかも。しかし仮に高見さんの要望だったとしたら小説の形で出そうとするだろうから、きっとコミカライズの企画ありきだったんだろうな。3Dの公開で起こるかもしれないリバイバルブームにあやかれれば御の字、というようなところかもしれない。
我ながら厳しいことばっか言ってると思います。読んでおられる方の中には『おまえファンなんじゃねーのか?』と思われているかもしれませんが、これはファンだからこそなんですよ。
今のところ出てきた新設定は、はるかが同性愛者だってことと、幸枝(委員長)の父親が軍人だってことぐらい。幸枝は軍人の父親を嫌っているようで、そのことが七原に抱いている好意のバックグラウンドになってるんじゃないかとの邪推はできる。だけど、これはわたしに原作の内容が予備知識として入っているから可能なんであって、何の予備知識もないまま読んだ場合、物語としてどうなんだという疑問が沸く。
他の掲載作品を目当てにヤンチャンを買ってる人はこの漫画をどう見てるんだろうか。むしろ飛ばし漫画にされてたりして。自分がジャンプ買ってた時はキャプ翼がそうだったな。>飛ばし漫画
第3号は2月8日発売です。